キャンプで快適に眠るために必要な「エアマット」。でも、実際に使ってみて「本当に必要?」と感じたことはありませんか?
私自身、以前はエアマットを愛用していましたが、今では銀マットやコットなど、より手軽で快適な選択肢に落ち着いています。
本記事では「キャンプ用エアマットは本当に必要か?」という疑問に対して、他の寝具との比較や実体験を交えながら徹底的に解説します。
あなたのキャンプスタイルに合った最適な寝具がきっと見つかります。
エアマットは本当に必要?スタイル別に向き不向きを比較
キャンプにエアマットは必須とされがちですが、実際には使わない選択をしている人もいます。ここでは、エアマットの役割やメリット・デメリットを明らかにしつつ、キャンプスタイルごとに本当に必要かどうかを検討してみましょう。
エアマットの役割と使われる理由
地面の凹凸や冷気を遮断し、快眠をサポートするマットの基本機能とは?
キャンプにおけるエアマットの最大の役割は、快適な寝心地の確保と断熱性の向上です。地面は思っている以上に硬く、凹凸や小石があると直接寝るのは非常にストレスになります。エアマットは空気の層をクッションとして使うことで、こうした地面の不快さをやわらげ、寝返りも打ちやすくなります。
さらに、見落としがちですが重要なのが地面からの冷気を遮断する効果。地面は夜になると急激に冷え込み、特に春・秋・冬のキャンプでは体温を奪ってしまう大きな要因になります。エアマットは空気層によってこの冷気を防ぎ、体温を維持しやすくする構造になっているため、快眠=快適なキャンプを実現する重要な道具とされているのです。
寒さ・地面の凹凸にどう対応するか
季節や場所によって、マットに求められる性能は大きく変わります。
キャンプマットに求められる性能は、季節とキャンプ地の地面の状況によって大きく変わります。夏場であれば断熱性はあまり気にせず、薄手で軽量なマットでも十分ですが、秋冬や標高の高い場所では「断熱性」が最も重要なポイントになります。
この「断熱性能」は一般的に「R値」という指標で表され、数値が高いほど冷気を遮る力が強いとされています。寒冷地でのキャンプでは、R値が3以上、できれば5程度あると安心です。
また、地面の硬さや凹凸に対する対策としては、厚さ5cm以上のマットを選ぶと体への負担が軽減されます。逆に、整地された芝サイトやデッキ上でのキャンプでは、そこまでの厚みは必要ないケースも。地面の状態と季節をよく考慮したうえで、マットの種類を選ぶことが大切です。
ソロキャンプ vs ファミリーキャンプでの快適性
軽量化重視のソロと、快適性重視のファミリー。マットの選び方も違う?
キャンプスタイルによって、マットに求める条件は大きく異なります。たとえばソロキャンプでは、荷物を極限まで減らしたいという目的から、軽量・コンパクトなエアマットや銀マットが好まれる傾向があります。バックパック1つで行くようなUL(ウルトラライト)志向のキャンパーにとって、マットの重量や収納サイズはとても重要なポイントです。
一方で、ファミリーキャンプでは快適性を優先することが多く、厚みのある自動膨張式のエアマットや、コットと組み合わせてベッドのような寝心地を追求するスタイルが主流です。子どもと一緒に寝る場合には、地面の冷たさや硬さをできる限り感じさせない工夫が求められます。
つまり、「どのマットが正解か」ではなく、「自分のキャンプスタイルに合っているか」が重要です。ソロとファミリーでは正反対の選択になることも珍しくありません。
持ち運び・収納面の比較
片付けや収納のしやすさは、実は大きな選定ポイントになります。
マット選びでは「寝心地」ばかりに目が行きがちですが、持ち運びや収納のしやすさも重要です。特にソロキャンプやツーリングキャンプでは、装備全体のコンパクトさが快適さに直結します。
以下に代表的な3種類のマットを「収納性」「重量」「設営手間」で比較しました:
マットタイプ | 収納サイズ | 重量の目安 | 設営・撤収の手間 |
---|---|---|---|
エアマット | 非常にコンパクト | 約400~800g | 空気を入れる必要あり(やや手間) |
銀マット(フォーム) | かさばるが軽い | 約200~300g | 広げるだけで即設営 |
コット | やや大きめ | 約2〜3kg | 組み立てに数分かかる場合も |
このように、エアマットは収納性では優秀ですが、膨らませる作業が必要です。逆に銀マットは広げるだけで使える一方、嵩張るというデメリットも。コットは快適性が高い反面、収納サイズ・重量ともに大きめです。
初心者にとっての使いやすさ
初心者が使いやすいのはどれ?手間や準備の観点で比較。
初心者にとって重要なのは、「扱いやすさ」と「失敗しにくさ」です。マットも例外ではなく、特に初回キャンプでは設営・撤収で戸惑うことが多いため、シンプルで直感的に使えるものがベストです。
それぞれの使いやすさを比較してみましょう:
マットタイプ | 初心者の扱いやすさ | 主な理由 |
---|---|---|
エアマット | △ | 空気を入れすぎ・抜きすぎ問題あり。破れるリスクも。 |
銀マット | ◎ | 広げるだけ。軽くて壊れない。 |
コット | △~○ | 組み立てに少し慣れが必要。ただし快適性は高い。 |
結論として、初心者には銀マットが一番おすすめです。軽く、設営が一瞬で終わり、失敗がほとんどありません。エアマットは快適性が高い反面、扱い方にコツが必要。コットは慣れれば簡単ですが、最初は少し難しく感じるかもしれません。
実体験:エアマットをやめて感じた変化
筆者がエアマットから銀マット・コットに移行したリアルな感想。
私自身、以前は「キャンプ=エアマットが必須」という考えで、厚みのあるインフレータブルマットを使用していました。しかし、使い続けるうちに次のような不満が出てきました:
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空気の出し入れが面倒(特に撤収時に時間がかかる)
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空気圧の調整が難しく、朝には空気が抜けていることも
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穴が空いたときのリスクが高い
そこで試しに銀マット+コットというスタイルに変えてみたところ、次のような良さを実感しました:
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設営・撤収が早く、気持ちに余裕ができる
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銀マットは壊れる心配がなく、コットと合わせて地面の冷気も気にならない
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寝心地はマットに劣らず、むしろ姿勢が安定して朝までぐっすり
結果として、「エアマットが絶対必要」という思い込みは崩れました。もちろん、エアマットにはエアマットの良さがありますが、必ずしも万人向けではない。むしろキャンプスタイルに応じて、もっと自由に選べばいいと気づかされました。
銀マット・コット・エアマットの違いと選び方ガイド
キャンプ用マットにはエアマット以外にも銀マットやコットといった選択肢があり、それぞれに特徴があります。ここでは、3タイプの違いをわかりやすく比較しながら、自分のキャンプスタイルに合った最適な組み合わせを見つけるためのポイントを解説します。

キャンプ用マットはどれを選ぶ?エアマット・銀マット・コットの違いと選び方を図解で紹介
銀マットのメリット・デメリット
安価・軽量・設営が簡単な銀マット。意外な弱点も?
銀マットは、発泡ポリエチレンやEVA素材にアルミ蒸着されたシンプルなマットで、ホームセンターなどでも手軽に手に入るキャンプ道具の代表格です。
✅ メリット:
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とにかく軽くて丈夫(約200〜300g程度)
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広げるだけで使える手軽さ
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価格が安く、初心者でも導入しやすい
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壊れない・空気抜けの心配なし
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畳んで座布団代わりにも使える多用途性
❌ デメリット:
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かさばる(収納性は低い)
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厚みがないのでクッション性は低め
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断熱性能(R値)はそれほど高くない
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寝心地の面ではエアマットに劣る
総じて、軽量性と手軽さを重視するキャンパーに最適ですが、クッション性や断熱性を求める方は他のマットと組み合わせるのが理想です。

銀マットの特徴を整理。軽量・丈夫・手軽な反面、かさばりや断熱性の低さには注意。
コットは本当に冬キャンプ向き?
地面から浮く構造が寒さに強いと言われるが、実際はどうなのか。
キャンプ用コットは、「脚付きの簡易ベッド」のような構造で、地面から身体を浮かせて眠れるのが特徴です。これにより、地面からの冷気や湿気を直接受けにくいため、冬キャンプでよく使われるアイテムでもあります。
ただし、地面との間に空間ができる分、下からの空気の流れがあるため、断熱性が高いわけではありません。そのため、コット単体では冬は寒いと感じるケースもあります。
✅ 冬キャンプでのベストな使い方
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コット+銀マット or エアマットの「組み合わせ」が理想
-
断熱性を補いながら、寝心地の良さも両立
-
寝袋の中にマットを入れて「体に密着させる」工夫も有効

コットは地面から離れて快適だが、寒さ対策としてはマットとの併用が前提。
3タイプのマット性能比較表
以下に、キャンプでよく使われる「銀マット」「コット」「エアマット」を、性能ごとに比較した表を用意しました:
項目 | 銀マット | コット | エアマット |
---|---|---|---|
重量 | 非常に軽い(200〜300g) | やや重い(2〜3kg) | 普通(400〜800g) |
収納サイズ | かさばる | やや大きめ | 非常にコンパクト |
設営の手軽さ | 広げるだけ | 組み立てが必要 | 空気を入れる手間あり |
クッション性 | 低め | あり(張りでカバー) | 高い(厚さでカバー) |
断熱性(R値目安) | 1〜2程度 | 単体では低い | 製品によっては高性能(R5以上) |
冬対応の工夫 | 他と組み合わせて使う | マット併用が基本 | R値高いものを選ぶ必要あり |
👉 結論:冬キャンプでは、コット単体よりも「断熱マットとの併用」がカギになります。

銀マット・コット・エアマットの性能比較表|重量や断熱性の違いを一目で把握
エアマットは夏向き?断熱性の落とし穴
暑い季節には快適でも、寒さには弱いタイプも存在します。
エアマットの多くは、空気の層によってクッション性を確保しています。しかし、空気は断熱材としてそこまで優れていないため、気温が低くなるとマット自体が冷えてしまい、体を冷やす原因になることも。
つまり、夏場はとても快適でも、秋冬や標高の高いキャンプ場では「エアマット単体」では寒さ対策として不十分なことがあります。
✅ 対策は?
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R値の高い「断熱性重視タイプ」を選ぶ(R3〜5以上)
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エアマットの下に銀マットを敷いて断熱を補助
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寝袋の中にマットを入れて冷気を遮断
エアマットにも「オールシーズン対応モデル」があるので、選び方次第で冬にも使えるようになります。

エアマットは夏に最適でも、冬は断熱対策が必要。高R値や銀マットとの併用がカギ。
快適性 vs 軽量性:重視すべきポイントは?
あなたはどちら派?装備の方向性で寝具の選び方は変わる。
マット選びで一番悩ましいのが、「快適に寝たい」けど「荷物は減らしたい」という相反する希望。これはキャンプスタイルと優先順位を明確にすることで選びやすくなります。
あなたが重視するのは? | おすすめのマットタイプ |
---|---|
荷物をできる限り軽くしたい | 銀マット+簡易エアマット |
とにかく快適に寝たい | コット+エアマットの組み合わせ |
設営を簡単にしたい | 銀マット or 自動膨張式マット |
どの季節でも対応できる寝具にしたい | 高R値の断熱エアマット |
組み合わせ例:コット+マットは最強?
実際に多くのキャンパーが採用する「重ね使い」の利点とは?
キャンプ上級者に多いのが「コット+マットの組み合わせ」です。この構成は、
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地面の影響(冷気・湿気・凹凸)を完全に遮断
-
快適性も高く、寝心地はほぼ家庭のベッド並み
-
複数の季節に対応しやすく、柔軟性が高い
という理由から、汎用性の高いスタイルとして支持されています。
✅ 例:
-
春〜秋:コット+銀マット(軽量重視)
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秋〜冬:コット+断熱エアマット(快適性重視)
多少荷物は増えますが、「確実に快眠したい人」には最もおすすめのスタイルです。

寝心地重視ならエアマットやコット、軽量性なら銀マット。両立するなら組み合わせが鍵。
あなたに合ったマットを選ぶ簡易診断
いくつかの質問に答えるだけで、自分に合った寝具タイプがわかる!
マット選びに迷ったら、まずは自分のキャンプスタイルや優先ポイントを整理するのが近道です。以下の質問に直感で答えてみてください。
【質問①】キャンプの荷物、どうしたい?
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A:とにかく軽くしたい → ✅ 銀マット
-
B:少し重くても快適にしたい → ✅ エアマット or コット
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C:多少重くても寝心地最優先 → ✅ コット+エアマット
【質問②】キャンプをする季節は?
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A:夏メイン → ✅ 銀マット or 通気性の良いエアマット
-
B:春・秋・冬も行く → ✅ 高R値エアマット or コットとの併用
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C:通年、場所も標高もバラバラ → ✅ 組み合わせ前提(柔軟な対応が必要)
【質問③】設営はサクッと終わらせたい?
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A:はい!→ ✅ 銀マット
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B:多少手間がかかっても快眠したい → ✅ コット or エアマット(自動膨張式)
【質問④】予算は?
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A:できるだけ安く済ませたい → ✅ 銀マット
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B:それなりに快適さを確保したい → ✅ インフレータブルマット
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C:予算より寝心地重視 → ✅ 高機能マットやコットの導入も視野に
【診断結果まとめ】
選択が多かったタイプ | おすすめマット構成 |
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Aが多い | 銀マット+コンパクトな寝袋:とにかく手軽&軽量。ソロや夏向け。 |
Bが多い | インフレータブル or エアマット:設営性と快適性のバランス重視。 |
Cが多い | コット+高R値エアマット:オールシーズン快眠。快適性最優先派に。 |

あなたに合ったキャンプマットを見つけるためのビジュアル診断チャート。スタイルに合った寝具選びをサポート。
まとめ|キャンプにエアマットは必要?あなたのスタイルが答えです
エアマットが必要かどうかは一概に言えません。キャンプのスタイル・季節・荷物の量・予算などによって、最適な選択肢は変わります。
大事なのは、「エアマットが流行っているから」ではなく、「自分に合った寝具は何か?」という視点で選ぶこと。銀マット、コット、エアマット、それぞれに良さがあります。ぜひあなたに合った最適な一枚を見つけて、キャンプの夜を快適に過ごしてください。
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